「共謀罪」は、法律上の用語で、「2人以上の人が犯罪を実行しようと話し合って合意した」ことを、罪として罰するものです。
罪となるかどうかは、「合意したかどうか」で決まります。
ほかの罪と違い、「共謀罪」は、犯罪の実行に手をつける前に罪が成立してしまいます。また、いちど合意したあとで思い直しても、罪は消えません。
もしすべての犯罪に共謀罪があったら、だれもかれも罰せられることになってしまい、社会は大混乱におちいります。
そのため、いろいろな制限をつけます。
・どういう罪を実行しようと合意したら罰するか(対象犯罪)
・罰せられるのはどういう人たちか(犯罪の主体)
また、いつどのようなときに「合意した」と判断するかも、あらかじめしっかり決めておかないといけません。(合意成立の判断基準)
こうした基準は、だれが読んでも同じ意味にとれるように、法律にはっきりと書く必要があります。
そうでないと、どういうことをしたら罰せられるのかわからなくなって、やはり、社会の秩序がめちゃくちゃになってしまいます。
・・・でも、合意したかどうかの客観的な基準って、どうしたらつくれるのでしょうか?
それはとてもむずかしく、歴史をみても、どうしても捜査する側の主観に頼ることが多くなってしまうと指摘されています。